家族葬という言葉を聞いたことのある人は多いのではないのでしょうか。家族や故人のごく親しい友人・知人だけが参列する小規模な葬儀のことです。東京などの都市部を中心に普及してきました。近年では、金沢など地方の葬儀社でも家族葬をメインに取り扱うことが多くなっています。人気の家族葬ですが、日本の社会現象が影響しているようです。また、メリットのほか注意するべき点について考えてみました。
高齢化社会を反映。家族葬が増加
高齢者の場合は勤務先を退職後、長い期間が経っていることも多く、職場の人たちとの関係も希薄になっています。例えば、80歳でお亡くなりになられた方なら60歳で定年退職していたとしても、すでに20年の年月が経過しているわけですね。
このような場合、長く在職していたという理由だけで職場関係の人々に参列いただいたとしても形式的になりがちだと考えられます。したがって家族・親族やごく親しい人々だけが参列する家族葬が増えてきています。また、高齢者だけで暮らす高齢者世帯も多く、子供世代は遠隔地で離れて生活しているという場合も多いですよね。
一般葬のように規模が大きくなると、葬儀の準備はもちろんその後の各種法事にも手間がかかります。離れて暮らしている喪主や遺族にとっては大きな負担となり、仕事や生活に差し障りが生じかねません。
そのような形で家族に負担をかけることは故人も望むところではないと判断する遺族も多いのではないでしょうか。規模は小さくても、落ち着いた雰囲気の中で故人を偲ぶことのできる家族葬が増えてきた背景だと考えられます。
家族葬の規模・費用はどのくらい?
家族葬といってもきちんとした定義があるわけではありません。参列者が30人以下を想定する場合もあれば、50人以下とする葬儀社もあります。葬儀前にお悔やみ欄への掲載はせず、家族・親族を中心に、故人のごく親しい友人・知人・ご近所の方に参列していただく、おおむね50人以下の葬儀と理解しておけばよろしいかと思います。家族葬は多くの葬儀社でセットプランとなっているものも多くありますが、中には費用は個人の要望に合わせたスタイルのものあり様々です。費用は、30〜150万円など内容により幅があります。
遠隔地に暮らしていてお墓を管理するのが難しいという遺族の要望に応えるために、永代供養の納骨やお墓もセットになっているプランも登場してきています。
心泉の丘でも、家族葬とお墓がセットになった生前相談もできる追加料金なしのプランを提供しており好評です。
規模は小さくても、しっかり葬儀をするのが家族葬
家族葬は参列者の人数が小規模な点を除いて、基本的な葬儀の内容は一般葬と変わりません。ただし、一部の儀式を省くものもあります。正式な葬儀の手順に則って執り行われるので安心です。
以下に家族葬の流れを説明します。(伝統的仏教の場合)
・1日目:葬儀社との打ち合わせ
ご遺体のお迎え
各種手続き(死亡届提出・火葬許可証の申請などは葬儀社が代行してくれます)
・2日目:納棺・お通夜
なお、翌日の告別式で必要になるご遺影や会葬礼状の用意をします。
遺族が故人の生前の写真を選定すれば、葬儀社が用意してくれます。
・3日目:告別式
初七日法要も告別式でおこなうことが主流になってきています。
家族葬にあたっての注意点
1.呼ばれなかった人から苦情がでたり、のちのち個別に自宅へ焼香のため訪問を受けるなど、対応で手間がかかることもあります。
これらのことは、家族葬に限らず一般葬でも起こりうることです。しかし参列者が限定的になる家族葬では起こりやすいので、参列者の選定は慎重におこないましょう。
2.家族葬は小規模なので費用の絶対額は少なくて済みます。その反面、参列者が少数なので香典も少なくなります。
戒名料・お布施・火葬費用などは、葬儀の規模の大小に関係なく発生するので、結果的に自己負担額が一般葬より増える場合もありえます。
3.家族葬の形式においては問題ないと思いますが、家族葬をさらに簡素化させた直葬などの場合、仏教のしきたりに則った弔いになっていないと菩提寺の僧侶から指摘を受ける可能性もあります。金沢を始め石川県には信心深い方も多いので、注意が必要です。
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心泉の家族葬
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