親族や大切な人の死は人間ならば誰でも訪れるものですが、できれば経験したくないものです。それだけに、死が現実となったときの悲しみは、大きなものがあります。
この悲しみがどれだけ続くか、またどれだけ強いかは、故人との関係やあなたの性格によって大きく異なります。悲しみの程度によってはあなたの体調を崩してしまうこともあり、また日常生活が営めなくなることにもつながります。これでは、故人をあの世で悲しませることになりかねません。
このような場合、適切なグリーフケアを受けることによって、悲しみを軽減させることができます。ここでは葬儀施行後はどのような気持ちになるか、また悲しみとの向き合い方について解説しましょう。
亡くなったことに対する悲しい気持ちは、いつまで続くか?
亡くなってから葬儀までの間はとにかく式をあげる準備で忙しいため、悲しみを紛らわせる時間もあるでしょう。
その意味では、大切な人を失ったことに関する本格的な悲しみは、葬儀施行後に訪れるものです。涙を流しながら遺品整理を行った方も多いのではないでしょうか。
「複雑性悲嘆のための筆記療法(ITCGプログラム)研究ウェブサイト」によると、亡くなった方に現れる悲しみには、以下のものがあるとされています。
- ショックのあまり亡くなった現実を受け止められない
- 亡くなった方が生きているかのようにふるまう
- 遺品を整理できない
- 街中で似たような人の面影を追いかけてしまう
- 亡くなった人や自分に対する怒りや憎しみ
- 自分を責める気持ち
- 将来への不安
葬儀施行後は、この気持ちから逃れられないと思うことがあるかもしれません。
毎日毎日亡くなったことのことばかり考えているという方もいるでしょう。
しかしその気持ちは無くなることはなくても、死後半年から1年程度で、日常生活に支障のない程度に回復する場合が多いとされています。但し悲しみが癒されるまでの期間は、個人の性格や亡くなった状況、また故人との関係により大きく異なります。
悲しい気持ちがいつまでも続く場合もある
大切な人の死に関する悲しみは、いつまでも続く場合もあります。
なかには、以下のような方もいるのではないでしょうか。
- いつまでも引きこもってばかり
- 感情のコントロールができない
- 自分も死にたい
- 強い孤独感がある
このような状況が半年以上続く状態は、「複雑性悲嘆」といわれています。
仕事や学業などに支障をきたす場合も多く、体調を崩す場合もあります。
また一旦悲しみがおさまっても、何らかのタイミングで悲しみに襲われる場合もあります。
このため死別の悲しみが長く続く場合は、適切なケアが必要です。
悲しみを癒すためには、グリーフケアを受けよう
近年では死別の悲しみを癒すために、グリーフケアという活動が行われるようになってきました。
これは悲しみが続いていたり、心が揺れ動いている人に対して寄り添い、心理的な援助をする活動です。
元来お寺との繋がりのあるご家庭は、遺族が亡くなる前も後も慣れ親しんだ僧侶との繋がりのあるケースが多かったのですが、最近では核家族化が進んだり、時間に余裕がなかったり、と寺との距離感がある方も多くいらっしゃいます。ただ、悲しみの援助の手段として、伝統的な供養の仕方、例えば回忌法要や月参りなども、悲しみを軽減するために有効な手段と言えるでしょう。
なによりも悲しみを分かち合う存在があるということは、あなたの心の負担を軽くすることにつながります。
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