終活に興味がある方から頂いた質問にお答えすることで、皆さんのお役に立てる情報をお届けします。
今回は、U.K.さん(40代・女性)から頂いた質問と終活を行うにあたってのヒントをお届けしたいと思います。
U.K.さんは、ご本人の終活をされていらっしゃるようで、自身の葬儀についてのご質問を頂戴しました。
“希望の葬儀屋さんにお願いしたいと思っています。聞いた話ではお寺と契約している葬儀屋があると、希望の葬儀屋さんにお願いできないと聞きました。絶対にお寺と契約しているところではないと葬儀は出来ないのでしょうか?また、遺書は必要でしょうか?身内がいない場合、お葬式はどうなるのでしょうか?最期に、葬儀でのお布施の相場はどのくらいでしょうか?戒名の位にもよると聞いたことがあります。お寺から提示された金額を必ず包まないといけないでしょうか?”
1.お寺と提携している葬儀社にしか依頼できないか
お墓を寺院墓地にて管理されている場合、つまりは、お手付きのお寺がある場合、葬儀を行う際は、ご自身が檀家・門徒となっていらっしゃる菩提寺の僧侶に葬儀に出席して頂くことが一般的ではあります。ですので、葬儀が必要になった際に、もし葬儀社が決まっていらっしゃらなければ、寺院からの紹介があるかもしれません。
手配の手順としては、葬儀社⇒寺院(僧侶)となる事が多いので、どちらかというと、葬儀社にお手付きの寺院があり、そこの寺院の住職に供養をお願いしたい、とお話しされることの方が多いです。
また、何かのきっかけで、寺院側より葬儀社の紹介をされたとしても、必ずその葬儀社に依頼しなければならないという契約上の仕切りがあるわけではありません。既にお願いしたいと思っている葬儀社がある場合は、そちらの葬儀社に依頼予定であることを事前にお伝えされてはいかがでしょうか。”お付き合い”で、葬儀社の紹介が寺院からある場合もありますが、最近では、そのような縛りを懸念されて、寺院との付き合いを辞められる方もいらっしゃいます。
心泉のお葬式では、提携先の法句寺の門徒の方にご使用頂くとともに、お手付き寺院のある方に心泉会館(セレモニーホール心泉)をご利用頂き、供養は菩提寺の住職がいらっしゃることもあります。
2.身内がいない場合、公正証書の提出もしくは後見人の準備をおすすめします
近年、ご結婚などをされないライフスタイルをお送りになる方も多くなってきたこともあり、生前申し込みについてお問合せ頂くことも増えました。
万が一の事があった場合、本当にご親族がいない場合は、自治体などの決まりにより供養されます。心泉のお葬式を行っている金沢市では、独り身の方がお亡くなりになると、市役所からご親族の方にご通知が行きます。その際遠縁のご親族まで通知がなされるのですが、本当にお身内が居ないという場合につき、自治体の指定葬儀社の手配の元火葬、指定の納骨堂などに供養されます。
ただし、ご自身で葬儀社やお墓を手配されていた場合、ご本人指定の業社や寺院にて供養頂くことも可能です。その際、必ずその葬儀社やお墓にて供養頂くためには、公正証書をご用意頂いておくことをおすすめしています。
友人葬などの実施を希望される場合、後見人をお願いしたい方に喪主となって頂くことも出来ますので、万が一の事があった際には、後見人の方が喪主を務められることも可能です。ただし、金銭が絡んでくることですので、費用負担を誰がどのように管理しておくのかを事前に打合せておくことが必要です。故人の口座はお亡くなりになった時に凍結され、家族でさえも代理で引き出すことはできません。
また、後見人を、行政書士や寺院の僧侶が務めることもあります。詳しくは行政書士の方と様々な事情を整理した上で決められるといいかと思います。心泉のお葬式でも生前予約について受け付けておりますので、ご興味のある方は、まずは心泉の丘までお問合せください。
3.お布施は本来お気持ちです
本来、お布施に価格提示をして請求することはできません。お布施は、いくら欲を捨てられるか、という修行であるとも言われています。ただ、お願いする立場からすれば、どの位であるかが提示されていた方が払いやすい、と思われる方もいらっしゃいます。
心泉の丘の場合は、お布施の参考価格をご案内しております。
・枕経、仮通夜、お通夜、葬儀、火葬、中陰、繰上げ初七日、法名(棺入法名・仏壇法名・おかみそり) ¥150,000
・お通夜、葬儀、火葬、中陰、法名 ¥100,000
・葬儀、火葬、法名 ¥50,000
・火葬、法名(安置・直葬プランの場合) ¥30,000
価格のご提示があったとしても、それ以下、それ以上を払う払わないは、故人との関係や施行者の経済状況にもよります。ただ、それをよしとする寺院であるかというのは、住職それぞれの考えにもよる場合があります。
ちなみに、真宗大谷派院号法名をご希望の場合は、本山への申請費(8万円~)が必要となります。こちらは、指定価格となっているので、8万円を納めないと院号法名は頂けないと言われております。お布施は気持ちで、と言いつつも、指定価格があるというのは、ある意味グレーゾーンですね。その方針をお好みになるかならないかは、檀家さんや喪主さんのご意向によりけりというところもあります。
(注意)上記の内容は、自治体の規定、宗派ごとの考え方、寺院事の考え方などが絡む部分となりますので、ご自身のお住まいの規定や宗派、菩提寺の方針をお調べになることをおすすめします。