今日のブログでは、「大切なあの人へ手紙を届けましょう」の参加者の方から頂いた、お爺様へのお手紙を紹介したいと思います。
私の大切なおじいちゃんへ
おじいちゃんが旅立たれて8年が経ちました。
あの頃私は大学生で、次帰省した時はお着物を着ておじいちゃんとおばあちゃんと成人式の写真を撮ろうと思っていました。
しかしおじいちゃんは7月の上旬に亡くなってしまい、思っていた写真は撮ることが出来ませんでした。
私はそれをとても残念に思っています。
おじいちゃんが旅立たれる前に庭に植えたハナミズキの苗木がありましたが、あれは大きくなって今でもちゃんと咲いています。
おじいちゃんが住んでいた家を訪れた時は皆でその木を見て、おじいちゃんを思い出しています。
おじいちゃんは残してしまった病気のおばあちゃんのことが気がかりでしょうか?
おばあちゃんはもう4年ほど病院からずっと入院しています。
病状は悪いですが、一生懸命生きています。
私達家族は皆元気にやっています。半年前に新築のマンションに引っ越して楽しく暮らしています。
私は大学を卒業してから、夢を追ってお勉強中です。
いつか夢が叶ったらちゃんとおじいいちゃんのお墓参りに行きますね。
我が家に飾ってあるおじいちゃんの写真がありますが、私はこれを見てよく手を振っています。
気づいているかしら? おじいちゃんが天国で楽しく過ごしていたらいいなと思います。
差出人:Y・20代
亡くなったお爺様への想いのこもった素敵なお手紙ですね。
ハナミズキの苗木を植えたとありますが、仏教にも重要な樹木があります。最も有名なのは、仏教の開祖である釈迦が悟りを開いたときに根元に座っていたとされる菩提樹(ぼだいじゅ)です。釈迦の本名がゴータマであったことから、菩提樹には「ゴータマ・ブッダの木」という意味があります。ちなみに、ブッダとは悟った者という意味です。
また、無憂樹(むゆうじゅ)は、釈迦の母マーヤ夫人が出産のため故郷に帰る途中で、休憩のために立ち寄ったルンビニーの花園で花を咲かせていたとされています。この花園で釈迦が生まれたので、無憂樹は釈迦の誕生花でもあります。
平家物語の冒頭「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす」でお馴染の沙羅双樹(さらそうじゅ)も仏教に関係の深い樹木です。釈迦が亡くなる前に二本の沙羅双樹の間に身を横たえると、沙羅双樹が満開の花を咲かせて、白い鶴のように釈迦の上に舞い降りたと言われています。
お爺様の植えたハナミズキの花が咲いたら、皆さんで集まって思い出話にも花を咲かせていただきたいと思います。
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